続・向健徳の野望 第四話
鳥丸との戦いに勝った後、健徳達は誇らしげに襄平に凱旋した。
襄平の民達は歓声をあげ、彼らを出迎えた。この活躍で、奉教の軍事力も大きな噂となった。
この戦いの最中(さなか)、健徳は戴淑という信者に目をつけた。彼は戦いの最中、まるで人形を切るかのように次々と敵を倒していった。
後日、健徳は戴淑のもとを訪れた。
「そなた、戴淑と言ったな。先日の戦いでそなたの働きを見ていた。その武芸からして、ただの民ではあるまい。」
「はい。私は以前、さる武術の門弟で、そこで武芸を磨いていました。その最中、真君の教えを知ったのです。そして興味を持ち、信者となりました。」
その後、健徳はいろいろと話を聞いてみた。彼は武芸だけでなく、兵法、政治にも通じていると知った。
そこで、戴淑を幹部に命じた。するとめきめきと頭角を現し、人を率いるのも得意だと分かった。
鳥丸との一戦の後、公孫淵は何度も攻められたらたまったものではないと思い、鳥丸に和睦の使者を送った。
鳥丸も、思った以上の損失に頭を抱えていて、それを快く了承した。
そうなると、公孫淵はもう有頂天。毎日遊びほうけていた。また鳥丸に損失を与えた奉教の者へ信頼を寄せるようになっていた。
ある日、公孫淵は健徳やその幹部達を引き連れ、狩りに出かけた。
公孫淵自体、狩りは得意で、その日は獲物も多く、上機嫌だった。
「おお、健徳、あの鹿を仕留めよ。」
「はっ。」
放った矢は、見事に鹿の胴体に命中した。
「ははは、愉快だ愉快だ。お主達との狩り実に愉快だ。」
公孫淵はそう高笑いしていた。
そして不意に健徳が、
「おお、ここに大きな猪がいましたぞ。」
キリキリキリ ヒュンッ
「んぐぁぁぁぁ!!!!」
健徳は大きな猪・・・そう、公孫淵を射抜いた。断末魔の叫びをあげ、公孫淵は絶命する。
「おお。見事です。」
と、法秀が声を上げる。
「さあ、このまま一気に遼東一帯を掌握するぞ。」
健徳の号令の下、一気呵成に奉教信者達が各地へ向かう。
2日のうちに遼東一帯を掌握し、公孫淵配下の愚将達を始末した。
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