向健徳の野望 第四話「我が主君」
向健徳が気付くと、もう空が明るくなり始めていた。しかし彼の顔は、一睡もしていないとは到底思えない、すがすがしい顔をしていた。
向健徳「お~い伝令、荷物をまとめろ、引っ越すぞ。」
伝令「ええっ!!!!!今からですか?」
向健徳「そうだ、今からだ。完全に空が明るくなる前に準備しろよ。」
伝令「どちらに引っ越すのですか?」
向健徳「まあそのうち教えるさ。」
と言うと自分も身支度を始めた。
向健徳「さあ行くか。」
と言うと、汝南より、北へ向かう道を真っ直ぐ進んだ。伝令はいかにもめんどくさいという顔をして荷車を押してついて行った。
伝令「おや、分かれ道ですね。東が小沛、西が陳留の様です。」
と、道しるべを眺めている。向健徳は馬を歩ませ
向健徳「何を止まっている。こっちだ。」
彼が向かった方向・・・・・・それは・・・・・
伝令「西・・・・・・小沛へ行くのですね。」
向健徳「そうだ。私は劉備殿に仕える。」
伝令「どうしてですか?」
向健徳「よく考えてみろ。劉備殿は「もし気が向いたら、また来てくだされ」と申しておった。つまり仕官は確実に成功する。そして劉備殿の配下の将には知略に優れた人物も居らぬ。つまり、私は歓迎される存在なのだ。それに、あのお方の性格も好きだしな。」
伝令「うまくいくといいですね。」
小沛に着くと、宮城へと向かった。劉備は大喜びで出迎えてくれた
劉備「おお。よく来てくださった。あなたのような知者が着てくれば、百人力です。」
向健徳「ご歓迎、痛み入ります。何卒宜しくお願い致します。」
こうして向健徳は劉備の配下となった。ついに命を懸けるべき君主にめぐり合えたのである。
次回へ続く!
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